読書感想文「テスカトリポカ(佐藤究)」
「テスカトリポカ」の読書感想文 本作は国境を越えて暗躍する闇ビジネスをテーマとしたクライムサスペンスで、残酷でグロテスクな描写の多い小説でした。正直なところ、私はもしこの作品が映像化されたとしても、怖いので見ないと思いま...
「テスカトリポカ」の読書感想文 本作は国境を越えて暗躍する闇ビジネスをテーマとしたクライムサスペンスで、残酷でグロテスクな描写の多い小説でした。正直なところ、私はもしこの作品が映像化されたとしても、怖いので見ないと思いま...
「流転の海 第9部 野の春」の読書感想文 「流転の海」私が、この本に初めて出合ったのは、もう30年以上前の事です。当時は、通勤電車の中で本を読むのが普通の時代で、私も片道30分の電車の中で読書をしていました。と言っても、...
「汝、星のごとく」の読書感想文 子どもと一緒に図書館に行く機会が増え、良い機会だし私も読書を趣味にしようと借り始めたのがきっかけで、そこから私の読書習慣が始まった。初めは読んでみたい本など特にない状態だった。 著者のこと...
「翼の翼」の読書感想文 主人公は専業主婦の有泉円佳が主人公である。息子翼くんに小学2年生のときに全国一斉実力テストを受けさせ、思った以上にテストの点数が良かったので塾に通わせることになる。翼君は塾にもランクがあり、一番上...
「答えは市役所3階に 2020心の相談室」の読書感想文 自分が抱えている全ての悩みを他人に相談する難しさを実感させられた作品だった。確かに、家族や友人などの近しい関係より、カウンセラーなどの他人の方が相談しやすい内容もあ...
「天国にいちばん近い島」の読書感想文 この小説の存在はは私の母から教えてもらった。昭和44年発行の小説だが、当時は爆発的人気だったらしい。まだ海外旅行がそんなにメジャーではなかった時代、ましてニューカレドニアなんて孤島に...
「君のクイズ」の読書感想文 この本を読んで、結果が出るか分からないのに、ひたむきに努力する姿の素晴らしさと怖さを感じた。人はどうしても短期間で結果を欲する生き物なので、「短期間で高収入」、「難関試験をわずか数か月で合格し...
「運転者 未来を変える過去からの使者」の読書感想文 ため息をつきながら読みました。この小説の通り、現代社会を生き抜くのはとても大変で主人公の気持ちに感慨深いものがありました。私も保険の営業職を長年してきましたので、同じ職...
「クスノキの番人」の読書感想文 私がこの本を手にとったのは、本当に偶然でした。東野圭吾先生の作品は年に1~2作品ほど読むのですが、本当になんとなくコンビニに行って単行本コーナーを見てみるとタイトルがやけに印象に残って即購...
「辞令」の読書感想文 「このやろー!」これが私がこの小説を読んで思わず声を出してしまった時の台詞です。ファミリー企業の悪党のやることに心の底から憎しみが湧きました。現代の世の中は大手企業に限らず、中小企業、零細企業でもア...
「偽姉妹」の読書感想文 本当に血の繋がった姉妹だからこそ、本音で物が言えなかったり、よそよそしく接しなければならないということは、私自身も経験があるので、大変共感できました。 その点、主人公は容姿に恵まれていないものの信...
「ハサミ男」の読書感想文 簡単にこの本のあらすじを書くと、「ハサミ男」と呼ばれるシリアルキラーが次のターゲットを調査していたところ、そのターゲットが自分と同じ手法で殺されているところを発見し、ターゲットがなぜ殺されなけれ...
「連続殺人鬼 カエル男」の読書感想文 タイトルとカエルの可愛らしいイラストの表紙に惹かれて借りました。カエル男というだけでかなり不気味さが増します。無残な死体の描き方がリアルすぎてドキドキハラハラ、気持ち悪く想像するだけ...
「フラナリー・オコナー全短篇」の読書感想文 アメリカ南部という重層的な歴史や慣習を持つ土地と、キリスト教信仰がベースとなって織り成す、気持ち悪くほの暗く辛らつなラインナップである。南部ゴシック然とした短篇集はまさに時間を...
「図南の翼 十二国記」の読書感想文 『十二国記』は子供の頃アニメを見ていたが、今度新刊が発売されると聞いて既刊を読むことにした。『十二国記』はタイトルの通り12の国がある世界の中華風ファンタジーだ。 この『図南の翼』では...
「とるとだす」の読書感想文 畠中恵さんの本を読むと優しい気持ちになれる。数年前、職場の同僚から勧めたい本がある、と言われ借りたのが「しゃばけ」だった。“あやかし”と表現される、妖怪や子鬼、そして神様まで登場する内容にすぐ...
「カラマーゾフの兄弟」の読書感想文 今年初め、古い友人に久しぶりに会った。彼は、小説を読むのが大好きだ。そのことを思い出し、私はこんなことを言った。近頃面白い小説がなくて、退屈なんだ。面白い小説、何かあると聞いた。 彼は...
「とりかえばや物語」の読書感想文 田辺聖子の「とりかえばや物語」を読んだが、女性はバリバリ働くことが良いのかなと疑問に思った。この物語の主人公、春風と秋月は性格が男女逆で育つ。 女の子らしい男の子秋月、男の子らしい女の子...
「七人の弁慶」の読書感想文 源平合戦で活躍した源義経とその家臣の武蔵坊弁慶の主従愛がテーマとなっているのが新鮮に感じた。義経の一生をテーマにしているのかと当初は思っていたが、武蔵坊弁慶との関係をクローズアップして物語が進...
「ある男」の読書感想文 物語の主軸となるのは、タイトルにもあるようにある男なわけだが、そのある男を突き止める主人公、城戸もなかなか興味深い男だった。彼は在日3世であり、彼自身は日本人である意識とともに育ったが、それを客観...
「タスキメシ 箱根」の読書感想文 春馬と早馬兄弟の高校大学時代が描かれたタスキメシの続編で、楽しみにしていた作品。これは2020年の箱根駅伝の物語で、フィクションなのはわかっているのに、どこかでこんなドラマが起こっている...