「お探し物は図書室まで」の読書感想文
登場人物5人は年齢や性別も様々。共通点は「私、このままでいいのかな」という悩みを抱えていることだ。ふらりと立ち寄った小さな図書館で出会ったのは、まじめで優しい司書見習いのぞみちゃん、話しかけにくいオーラの漂う手先が器用な司書の小町さん。
5人の悩み人が小町さんから紹介された一冊の本と、かわいい付録をきっかけに新しい一歩を踏み出すのである。仕事や人生に行き詰った時に、背中を優しく押して前を向かせてくれる話である。
私は本が好きだ。なぜなら別の世界へ連れて行ってくれるからである。自分を鼓舞するための自己啓発本のような本も読んだことはあるが、疲れてしまい、やはり好きなのは現実では起こりえないことが書かれている本だと感じた。
今回は、かわいい表紙に惹かれてこの本を手に取ってみた。短編という事で、読みやすさもありあっという間にすべて読んでしまった。この本は、現実によくある仕事の悩みを書いている。年代や性別も違うのに、すべての物語で共感する部分があり、結末に涙してしまう話もあった。
気が付くと登場人物を応援している自分がいた。小町さんから紹介される本はみんなが知っているメジャーな絵本から、マニアックな図鑑まで様々。この本を読んでどんな一歩を踏み出すんだろう。そう思うとページをめくる手が止まらない。
力強く応援されたり、的確なアドバイスを貰ったわけでは無いのに、本をきっかけに一歩を踏み出し、自分の少しでも近づきたい未来へ邁進していく姿は私の心にも小さな炎を灯した。人と話したり、好きなものを探しに行きたいなと感じた。私の世界には小町さんはいないけれど、自分の人生を変える一冊に巡り合えたと思う。
この本を読んで、図書館へ行きたいよりも、とにかく働きたいなと感じた。今現在働いているが、いつまでこの状況が続くのかなともやもや悩んでいたが、とにかくやってみようと思い、最近初挑戦の仕事を始めたばかりだ。覚えることが沢山で、泣きたくなる日もあるがへこんだ日にはこの本を読んで、なんとか頑張れている。
これが何かこの先の人生に繋がればいいと思う。今の環境を大切にしながら新しいことにもチャレンジしたいと感じた。仕事以外では、いざという時に優しく、的確な言葉を掛けることのできる小町さんへの憧れがあるので、何度も繰り返し読んで小町さん研究中である。
(30代女性)
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