「死者の奢り」の読書感想文
この本の主人公は大学の文学部に通っている学生である。彼はある日、大学の掲示板で、仕事の募集が張り出されているのを見る。それは医学部が募集した仕事である。その仕事に興味を持った主人公は仕事に応募すると、ろくに調べられることもなく採用される。
主人公がおこなうことになったのは、医学部にある死体を保管するための施設を管理するための仕事である。主人公が管理人に案内されて入った建物の中には、多くの死体がその中に浸かっている水槽があった。
死体が浸かっている水槽が登場する小説はあまり読んだことがなかったので、非常に新鮮だった。水槽の中に浸かっている死体の描写が細かくリアルに想像できた。日常生活で死体を見ることなどほとんどなく、作者の大江さん自身も死体を見た経験はあまりないと思うが、その人が死んだ時の様子も想像できるような気がした。
私はこの小説を読んで、本当にこのような仕事が実在するのかということにも興味を持った。もし本当にこのような仕事があるならば、一度は体験してみたいと思った。けれども詳しく調べてみると、このような仕事は実在しないらしい。
この本を読んで私は、死ぬということについて深く考えさせられた。水槽の中に入れられていた多くの死体は、この小説の主人公にとってただの物体に近い存在であるが、人間は死ねばただの物体になるかもしれないということは、非常に恐ろしいことであると思う。
水槽の中に入っている多くの死体も、自分が死んでから水槽の中に入れられることなど、予想していなかったと思う。この本を読み終えた私は、死ぬということについて考える機会がこれからも増えると思う。
(40代男性)
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