読書感想文「華麗なる一族(山崎豊子)」

戦後の日本の銀行をモチーフにした昭和のお話である。私はこの時代にはまだ生まれてはいなかったが、物凄く解りやすい内容であったのだ。昔、阪神銀行と言う関西屈指の銀行があの手この手によって小が大を呑みこみ合併すると言うお話だ。その中で阪神銀行の頭取である大介は息子である鉄平のことを心底恨んでおり、我が子でありながらその我が子の会社をみすみす潰してしまうのである。

 

勿論、そこには複雑な内容が含まれてはいた。その内容とは、自ら頭取である阪神銀行の時代を生き残る為の策略に息子の会社を利用したのである。わざと息子の会社を潰し、そして息子に融資をしていた銀行を乗っ取ると言う恐ろしい話だ。息子である鉄平は、そんな策略のことも知らず父大介の策略にはまってしまうのである。

 

そして、会社が倒産してしまった鉄平は何と自殺を試みるのでした。本当にこの時ばかりは見ていて悲しく涙がこぼれてしまうのだ。親子でありながらお互いの気持ちが通じ会わず、やがて息子が自殺と言う残酷なお話だ。また、なぜ父親である大介は息子である鉄平をそうまでして憎んでいたのか、また何故愛していなかったのかと言うと、何と鉄平は大介の実の息子ではないと思っていたからなのである。

 

それには昔ながらの風潮がそういった悲しい話をしてしまったのだ。鉄平が生まれた際に血液検査などをした時に出来てしまった間違いがはじまりであった。血が繋がっていないと思っていた鉄平が実は本当に大介の息子であったのだ。そんな大切なこともきちんと調べておかないから、こんな悲しい話を起こしてしまったのだ。

 

そして、鉄平が死んでからそんな事が明かになり、鉄平が可愛そうに思えて仕方あひませんでした。また、事実を知った大介も以前とは少し心が入れ代わり、死んだ鉄平のことを思い出すのだ。私も最後にこの事を知った時には物凄く衝撃的だなっと思ったのである。本当に最後まで目が離せなかったお話だと思ったのだ。

 

(40代男性)

 

華麗なる一族(上) (新潮文庫)

 

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