読書感想文「森に眠る魚(角田光代)」
「森に眠る魚」の読書感想文 子育て世代、特に幼稚園時代の話に焦点があてられている、母親達の物語。タイプの違う母親たちが、小学校受験を通じて、だんだんとすれ違い、その関係が壊れていく過程は、本当にちょっとしたボタンのかけ違...
「森に眠る魚」の読書感想文 子育て世代、特に幼稚園時代の話に焦点があてられている、母親達の物語。タイプの違う母親たちが、小学校受験を通じて、だんだんとすれ違い、その関係が壊れていく過程は、本当にちょっとしたボタンのかけ違...
「むかしの味」の読書感想文 なんとなく、レトロな時代を感じたくなって手に取ったのが「むかしの味」だ。美食家で有名な池波正太郎氏が、印象に残った飲食店について、ご自分の思い出と共に綴った一冊である。もちろん実在するお店だが...
大人気小説作家の赤川次郎さんの作品だ。物語の主人公はとてもケチでお金にしか興味のない24歳のOLである。どこにでもいるOLが誰とも変わらない日常生活をおくっていたのだが映画のロマンスシート券を譲り受けたことで物語が動き出...
とにかく優しい話です。舞台は、北海道の小樽にある小さなオルゴール店です。そこだけだと、別に変わったところはないように感じるのですが、このオルゴール店は、普通の店とは違うのです。この店の店主には、お客様の心の声が音色となっ...
「きりこについて」の読書感想文 西加奈子の小説を読み終わったあと、いつも思うことがある。人間っていいなあ、ということである。もう一つは、いつまでたっても物語の登場人物が(特に主人公であるのだが)心に住み着いてしまうという...
数学少年、栢山には数学をやり続ける理由がなかった。幼いころに出会った数学者、柊との約束。「数学をやり続ける」。それ以外に理由を持たなかった栢山は、雪の日、数学オリンピック優勝者、京香凜に「数学って、何?」と問われ、一つの...
年間90万円ほど収入を得ている作者が、その収入の中でどのように生活しているかを書いた本である。私がこの本を読んだ時、まだ就職する前であったが、この本に書かれたことは今の私の考え方に影響を与えている。というのも、私もできる...
「行人」の読書感想文 この物語は新聞の連載小説という事でしたが、ヤマ場が二か所あるように感じました。兄・弟・嫂という関係である一郎・二郎・お直を中心に、その家族と友人の心の有り様とその絡み合いが描かれています。 一郎が、...
「地下の鳩」の読書感想文 色んな気持ちが駆けめぐった。主人公の吉田は40代。口数の少ない彼が周りの人々と接する時の気持ちの揺れが、自意識過剰な感じがして、ある程度年齢を重ねても、そう言う感情って無くならないなぁ、と自分に...
何か面白い推理小説がないかと本屋でうろうろしていたところこの本に出会った。惹かれたきっかけは帯に書かれてていた江戸川乱歩賞受賞の文字だった。権威ある推理小説の賞で多くの有名作家が選考に携わっているのでこれは良さそうと思っ...
「武士道 ビギナーズ 日本の思想」の読書感想文 戦後続いてきた道徳が,いよいよ公立学校で教科化され,特別の教科道徳となる。教科化にはそれなりの根拠がることだろうが,教科化したからといって,本当にその効果は期待できるのだろ...
この作品は辻仁成・江國香織の2人の作家が、2人の主人公の心情を交互に綴るという形式で連載された小説だ自分は恋愛小説をあまり読む方ではない。というのも、人気のある恋愛小説の多くは10代の主人公を配置したものが多く、青春を過...
「真夜中のパン屋さん 午前2時の転校生」の読書感想文 謎だらけの展開で出だしから面食らってしまった。希実の学校に転校してきた人形を持った少年の怪しさは色々な今後を想像してしまったし、読んでいる間自分の脳みそがフル回転して...
「また次の春へ」の読書感想文 どんな出来事もそれを幸せか不幸せか思うかは自分の心の持ち方次第だ。災害・病気などの不幸な出来事も自分の気持ちの持ちようで前向きに捉えることができる。人生においてより強くいきるすべを教えてもら...
「みずうみ」の読書感想文 初恋を描いた作品、「みずうみ」。幼少期に出会ったエリザベートとラインハルト。物語はラインハルトの目線で描かれている。淡い恋の模様が綴られているこの物語。二人が森の中をさまよう姿は、読んでいて幻想...
短編小説が四編書かれている小説だ。タイトルにもなっている1話目の「ぼってぇきょうてぇ」はオカルト好きにはたまらない世にも奇妙な物語だった。主人公がこれでもかと言うくらい不幸な事ばかり背負っている人生であり幸せを感じる要素...
「残穢(ざんえ)」の読書感想文① 私は元々ホラーやミステリー系統が好きで、よく色々な方の本を買っては読んでいる。その中でも、前から気になっていた本が「残穢」だ。これは今まで私が味わってきた怖さとは全く異なるように感じた。...