読書感想文「東京難民(福澤徹三)」

この本の大まかなあらすじをまず説明する。この本は私立大学の大学生であるごく普通の主人公が学費の未払いが原因で大学を除籍され、家賃も払うこともできなくなったために住んでいるアパートも追い出され最終的にはホームレスに陥っていく様を現在の日本の厳しい現実と照らし合せながら、描いた物語である。

 

まず、私がこの本を手に取り読もうと思った理由はこの東京難民というタイトルに惹きつけられたからである。このタイトルに魅せられた。そして何より主人公が大学生という点である。私自身、今現在大学生であり、何も目的のなく、ただ与えられた課題を淡々とこなす日々を送っている。

 

 

この本の主人公も自分と同じような種類の人間のように感じた。だから、よりリアルに疑似体験ができると思いこの本を読んでみようと思ったのである。まずこの本を読んだ第一の感想として自分が考えたのは、当たり前だと自分が感じていることは実は当たり前のものではなく、もっと感謝しなければならないものだということである。

 

自分も含め多くの大学生は自分の親に学費を出して貰っている。中には自分で学費を出している学生もいるかもしれないが、そのような人はごくわずかだろう。要するに多くの日本の大学生はその事実を当たり前のものだと受け止めている。親が息子、娘に金を出すのは当たり前、学費は社会人になってから返せばよいと、感謝する心を忘れ授業もサボり出たとしてもろくに聞かず、日々怠惰な生活を送っている、こんな大学生が大半ではないだろうか。

 

ところがこの当たり前の生活が崩れたらどうだろうか。この日本という国で何が起こりどう生計を立てながら日々生活をしていかなければならないのか。それを上手く描写しているのがこの本の面白さでもあるし、同時に深く考えさせられる部分でもある。私はこの本を読んで目が覚めたような気持ちになった。

 

というのも選択できるという喜びと自分の可能性を試すことができるという有り難さに気付いたからである。この本の主人公は大学を除籍になったので、要は高卒ということになる。ということは就職できる仕事の範囲が狭まってしまったのである。この事実に苦悩する主人公を見て、選択できるというのは大変ありがたいことなのだなということに気付いのである。

 

いづれにせよ、この本を読んだおかげで当たり前のことに対して感謝できるようになった。小さな一歩ではあるが、前進したと思う。

 

(20代男性)

 

 

 

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