「桐島、部活やめるってよ」の読書感想文
映画化もされた次作は直木賞を受賞どんなものか興味があったので手に取って見た。ただしブックオフで108円だったからなのが最大の理由だ。何ページか読んですぐに気づくことだが書籍タイトル全く関係ない。
どうなるんだろうと思っても何も起こらないし解決もしない。詐欺レベル。奥田民生のマシマロ並みに関係ない。ある高校の複数の登場人物のなんでもない、いや本人には重要なのかもしれないけど、複数の生徒の日常の連作短編という構成。
文章自体は中学生の作文みたいだからすごく読みやすい。自分が高校生だったらこんなことしたかったな、こういう恋愛とか、そういえばこんな同級生いたけどこんな奴だったかのかなとか。
その中にちょっとだけありえない物語的なエピソードが少しだけあって内容は中学生日記みたいな家族の一人が死んでて母親がおかしくなってるって感じの話だ。
ちなみに桐島はいっさい関係ない。作者が若いのかリアルっぽさ出したいのか分からないけどやたら固有名詞がたくさん出てくるのだ。それがわざとらしく読んでて失笑してしまうくらい。
何十年後読まれるとしたら何のことだかチンプンカンプンと思われるような歌手。チャットモンチーとか今でも誰それレベルだろう。
スクールカーストの存在もかなり詳細に描いている。映画ヲタクの二人組がいてクラスの女子からもかなり蔑まされているのだ。カーストだと最底辺の扱いででも本人たちは気にはしつつ我が道を言ってるフリをしてる。
そのうち一人が先の物語的な話の女子と中学生時代親密だったとかいう回想が始まる。あのころは別に彼氏彼女的な意識は一切持ってないつもりだったけど絶対あったと思う。
だんだん学年上がって周りから付き合ってんじゃねみたいに思われるの恥ずかしくて自然に話さなくなるなんてあるあると思ってしまう。
そしてカースト最底辺の映画少年が絶対かなわないだろうカースト最上位のイケメンにふとしたことで優しくされて、あ、あの人本当は優しいんだと思うところ読んでてすごく悔しくてお前弱すぎ同級生じゃないかと思ったのである。
(30代男性)
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