読書感想文「ゴーマニズム宣言SPECIAL 天皇論 平成29年(小林よしのり)」

基本的に、小林の前著「ゴーマニズム宣言SPECIAL 天皇論」をすでに読んだことがある人にとっては、実はそれほど新しい発見は無い。私も当初そう思った読者の一人であるが。この本は、小林よしのりが今上陛下の平成28年8月8日のビデオメッセージを受けて前著に加筆してものであるから、ページ数の7割がたはすでに前著に書いてあった事の焼きましである。

 

なので、前著を読んだ人に限れば、「わしが「君が代」を歌うようになったわけ」より後ろの章は「端折って」読み込む事も不可能ではない。では、本当に「端折っていいのか?」と聞かれれば、私の答えは「NO」である。

 

 

小林よしのりの読者であれば常識かもしれないが、彼は作画の欄外に書き込みをするのをご存知だと思う。その部分が今回(具体的な部分は敢えて言わないが)変更されている部分がある。旧版では書ききれなかった事、また著者の小林が安倍晋三首相やそれに連なる「天皇男系・男子主義者」に対する疑問や怒り、不安といったものが随所に修正、加筆されている。

 

そして、今回新たに加えられた「天皇がわしの考えを変えた」「「平成の玉音放送」に至った理由」「お言葉の徹底分析」は当然のことながら必読であるが、この「前3章」に「加筆」されたことをベースにして前著とほぼ同様のことである「後7章」を読めば、前著とほぼ同様のことが書かれていたとしても、全く別の「絵画」に見えてしまうから不思議である。

 

例えば「わしが君が代を~」の場合、これは前著では第1章に書かれていたことであるので、「小林よしのりって実は若いころ『サヨク』だったんだな~」という感想しか持たなかったのだが、今回の加筆により、逆になぜ小林が若いころ『ウヨク』を嫌っていたのか、その本当の理由がわかるのだ。

 

やはり小林はよくも悪くも「わし派」なのである。ただし、あえて苦言を言えば、やはり膨大なページ数の割には電子版を敢えて出さない。といいう点であろうか。ただし、これも小林よりのりの「尊王」の想いが詰まった書である以上、またそれも已む無しなのである。

 

(40代男性)

 

 

 

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