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読書感想文「サイレント・ヴォイス 〜行動心理捜査官・楯岡絵麻 (佐藤青南)」

目は口ほどにものを言う、という言葉を聞いたことがあるだろうか。私は、目が大きくはっきりとした顔立ちのため、よくこの言葉を言われていた。表情に気持ちが表れてしまうことを咎められていた訳だが、目だけでなく、人の気持ちは無意識のうちに行動に全て出ているのだとこの本を通して知ることが出来た。
 
目は口ほどにものを言う、という言葉を聞いたことがあるだろうか。私は、目が大きくはっきりとした顔立ちのため、よくこの言葉を言われていた。表情に気持ちが表れてしまうことを咎められていた訳だが、目だけでなく、人の気持ちは無意識のうちに行動に全て出ているのだとこの本を通して知ることが出来た。
 
行動心理学という観点から嘘を付いたことを誤魔化そうとしているのか、ただの癖なのかを見破っていく主人公の観察力にただ憧れる。この本の中に出てくる行動心理は様々あるのだが、強く印象に残っているのは「外側を向く爪先はそこから逃げたい衝動」であり「上を向く爪先は喜びを表す」という一文だ。
 
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それを知った途端、長く片想いをしていた人との食事に行くときや上司の覚えがいい同期の姿を見たとき等、人の爪先を見ることが私の癖となった。好きだった人はなかなか言葉に表さない人だった。表情にもあまり出さず、名前も一度も呼んでもらった記憶がないくらい奥手な人であり、真面目な人だと思っていた。
 
一緒に食事に行ったとき、ふと机の下にある足先を目に留めると外を向いていたのだ。楽しいと思っていた感情は私だけのものであり、彼の本心は終わりたいという気持ちが表れていたということが当時はショックでもあり、それに気が付かずにいた自分のことが可笑しく思えていた。
 
日本人は古くから言葉にすることが苦手な種族であるといわれている。ただその分、行動や視線を注意して見ていると素直に反応してしまっており、分かりやすいのではないかと思う。行動で相手の心理全てが把握できるとは思わない、しかし、捉え方の一つになるのではないかと感じている。
 
彼の気持ちが自分に向いていないという苦しい現実を捉える一つのヒントにもなった。また、苦手意識を持っていた同期の見え方も変わるきっかけともなったのだ。上司の覚えが良く、いつでも笑っている同期が羨ましく思っていたのだが、同期が上司と話している際、顔や体は上司を向いてこそすれ、爪先は違う方向を向いていた。
 
仕事と割り切り、大人に対応している同期の感情を知り、努力しているのだと考えを改めることが出来た。人の嘘を暴く心理学もあるかとは思うが、人の見方を変える一つのルーツとして、この本を通して行動心理学というものを学べたことは、私にとって人と接する際に役に立ったといえるだろう。
 
相手の気持ちを汲み取ることで様々な人とかかわっていきたいと前向きに思えることが出来た。また、もし今後、自分の本心が分からくなった時も、自分自身の行動を分析してみて、本当に感じていることに気が付いていきたいと思う。
 
(20代女性)
 
 
 
 

 
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