「さかなクンの一魚一会 まいにち夢中な人生!」の読書感想文
魚とさかなクンが大好きな小学校三年生の息子に読ませたいと思い買った本であるが、私の方がこの本に夢中になってしまった。どうして夢中になったかというと、さかなクンのお母様がとても素晴らしいからだ。この母親の存在が無かったら、さかなクンは誕生しなかっただろう。
我が家では勝手に、さかなクンママと呼ばせて頂いている。息子はこの本を読むと、「さかなクンはいいよなあ。さかなクンママが優しくて色々してくれてさ。うちのお母さんだったら、ダメって言ったり怒ったりするよ」と言うのである。
さかなクンが、好きな魚を仕事にした過程を読むことで、息子にも好きなことを仕事にするヒントをつかんで欲しいと思っていたのに、息子の関心は、自分の母親よりも数倍優しいさかなクンママへ向いたのだった。確かに息子の指摘は最もだった。さかなクンママは子供への対応が素晴らしく、次のようなことをさかなクンへしてあげていた。
タコ観察の為に、夕食のおかずにほぼ毎日タコをおねだりするされ、嫌な顔一つせずほぼ1ヶ月間毎日タコ料理を作り続ける。水族館のタコの水槽の前で一日中、タコ壺からタコが出てくるのを待つさかなクンに付き合う。
頻繁にさかなクンを水族館へ連れて行く。一つの水槽を1時間かけて眺めるさかなクンに付き合う。勉強もせず魚に夢中なさかなクンに「お魚が大好きなんだから、好きなだけ絵を描くといいよ」と後押しする。
家にある水槽は10個。約50種の魚を飼う。水槽の重みで畳が沈んで黒ずんでいったほど。中学時代、学校で飼うカブトガニ用の一万円の水槽を購入し学校へ寄付。のちにカブトガニの人工孵化に成功するという偉業を成し遂げ新聞記事になる。
高校生の時、吹奏楽部で使うバスクラリネットという47万円もする楽器を定期預金を崩して購入。さかなクンは将来必ずお金を返す約束をする。高校卒業後、正社員の誘い断り自分の道を進むさかなクンを応援する。他にもまだある。
私がさかなクンの母親だったら、さかなクンママのような子育てをして、才能を開花してあげることが出来ただろうか。きっとさかなクンママのような対応は一つも出来なかったに違いない。
(40代女性)
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