読書感想文「消された一家―北九州・連続監禁殺人事件(豊田正義)」
一言でいうと、あまりにも内容が凄惨を極めており当時の状況や、関わった人のことを考えると自分ひとりでは抱えきれないようなどうしようもない思いに襲われました。主犯である松永の精神状態が監禁時の描写からも、裁判での発言や態度か...
一言でいうと、あまりにも内容が凄惨を極めており当時の状況や、関わった人のことを考えると自分ひとりでは抱えきれないようなどうしようもない思いに襲われました。主犯である松永の精神状態が監禁時の描写からも、裁判での発言や態度か...
最近すっかりおなじみになった言葉に「守破離」というものがある。物事を学ぶ上での心得を表した言葉で、「守」はとにかく最初は形を守って真似る。余計なことは考えないで真似る。「破」はそれができたなら少し破ってみる。  ...
「異邦人」の読書感想文① 「幸せ」って人によって違うということは理解していた。理解していたつもりだった。この作品を読んで「つもり」だったと実感した。幸せだと感じる事柄は人それぞれ違うことは分かっていたけれど、最近どうして...
「かがみの孤城」の読書感想文① ただひたすらに、息苦しい思いをしていた自分の中学時代を思い出した。あの頃は、周りの人たちがみんな素直で明るい良い子見えて、自分だけが歪んだ存在だと感じていた。自分が特別なんだ、周りの同年代...
「ボクの音楽武者修行」の読書感想文 今やもう有名な日本の指揮者である小澤征爾さんがまだ若かりし頃に書いた本である。最初に出版されたのは昭和55年ということだから、かなりお若い頃にこの本を書いたのだと思う。彼が日本を離れ、...
「悪魔」の読書感想文 この小説は10ページ足らずの短編であるが、かなり多くの事を考えさせられる内容になっている。この小説は10ページ足らずの短編であるが、かなり多くの事を考えさせられる内容になっている。 あらすじとしては...
40年近く前の本である。40年以上前の話である。インターネットも携帯もなく、国際電話は目玉がとびでるほど高い。そんな時代のはなしである。なのに未だに「若者に読んでほしい」と薦める人の多い本である。人が「この本はいいよ!」...
心屋仁之助という人物は、某テレビ番組に出ている心理カウンセラーというイメージくらいしかなかった。あまりテレビを見ない私は内容も分からずどのような人物か分からなかったのだ。だが、ある日本屋さんをぶらぶらしていたら、心屋とい...
「「建築」で日本を変える」の読書感想文 世界的に有名な建築家の本だったこともあり、パラパラと読んでみたが、都市的な大きな視点から考えさせられるところが多々あった。読破して自分の頭に残ったテーマは「東京」「地方」「近代」「...
「赤い指」の読書感想文① この物語は本当に面白く、読み応えがある。一見すると、よくあるミステリーのようであるが、その裏には高齢化社会や認知症、若者の思考の歪み、家族の関わりの希薄化など、現代の日本が抱える様々な問題が潜ん...
「沈黙」の読書感想文① 映画化で話題になり、とても古い作品なのに高い評価がある事に興味を持ち、今回読んでみようと思った。古い作品なので多少の抵抗があったが、読み出すと面白くすぐ読み終わっていた。内容は、日本のキリスト教徒...
まず、最初に、この本を読むきっかけは、映画化されたのをみて興味を惹かれたからである。映画で見たのはフィフティー・シェイズ・オブ・グレイこの映画はヒロイン目線で話は進んでいく、最初は全然気にならなかった、大富豪の彼に対して...
Amazonと言えば私も使っているサービスで今では知らない人の方が少ないぐらいの会社だ。しかし石の上にも三年というようにAmazonも最初からいい滑り出しではなかった。この本の面白いところはAmazonという会社を中心に...
基本的に、小林の前著「ゴーマニズム宣言SPECIAL 天皇論」をすでに読んだことがある人にとっては、実はそれほど新しい発見は無い。私も当初そう思った読者の一人であるが。この本は、小林よしのりが今上陛下の平成28年8月8日...
物語の軸のひとつが、言葉である。リリックに夢中の高校生羽田融は、日々の生活の中で出会う言葉の数々をどんどん頭に打ち込んでいく。その姿を見続けているからこそ、読者にとっても、出てくるひとつひとつの言葉が身に刻み込まれていく...
メシが食える力って題名が気に入って読みました。はっきり言って、木村勝男氏の自慢話でした。木村氏の生き方を強引にまとめた本である。確かに自慢文章ではあるが、妙に読みやすく何度も読み返したくなる妙な本だ。嫌味がなくすぅーと入...
この本の冒頭数ページを読んで、私は息が詰まりそうだった。児童文学では特に起承転結の物語が多く、明るい話があり、暗い話があり、最後はハッピーエンドという流れが多いと思っていた。しかし、この本は物語の冒頭から重たい内容でスト...
「モダンタイムス」の読書感想文 ちょっと軽いものが読みたいときにちょうどいいかなと思って手にとったのだが、軽いとは言いにくい盛りだくさんの内容だった。近未来、謎解き、バイオレンス、超能力・・・超能力て。少し先の日本という...
「意味がなければスイングはない」の読書感想文 メトロノームを探しに行った大阪グランフロント内の島村楽器で見つけた文庫本である。村上春樹の小説はいくつか読んだことがあるが、彼個人についての知識はほとんどなかったので、「ふ~...
「バラカ」の読書感想文 お盆休みを利用して、桐野夏生のバラカという小説を読んでみた。今までの桐野夏生の作品はとてもダークなものが多く、特に女性同士で起こる特有のえげつない感情の応酬を描くことに於いては女性作家の中では日本...