読書感想文「死にぞこないの青(乙一)」
「死にぞこないの青」の読書感想文 少しおとなしく、自分の意見が言えないこと、怖がりだということを除けば一般的な小学生のまさおが主人公のクラス内でのいじめをモチーフにした物語である。この、お話は現実にあり得ることでありそれ...
「死にぞこないの青」の読書感想文 少しおとなしく、自分の意見が言えないこと、怖がりだということを除けば一般的な小学生のまさおが主人公のクラス内でのいじめをモチーフにした物語である。この、お話は現実にあり得ることでありそれ...
「竜馬がゆく」の読書感想文① 坂本竜馬の生涯を描いた有名な歴史小説であるが、全八巻というその壮大さから読書好きの私も今まで手に取らずに来ていた。ハードな仕事で体調を壊してしまい休職することになり、挑戦することにした。その...
「鍵のない夢を見る」の読書感想文① この本との出会いは、タイトルがなんとなく気になって、手に取ってみた。すると、普通に生活している人々が魔が差したように犯罪に手を染めてしまう怖さを含んだ物語の短編集だった。読み終えた時、...
「ごはんのことばかり100話とちょっと」の読書感想文 食事というのは、ただ栄養を摂るだけの手段ではない。この作品を読むたびに、いつもしみじみとそんなことを思う。この本は、「キッチン」「TUGUMI」などの小説で知られる吉...
「春になったら苺を摘みに」の読書感想文 「相手のあるがまま受け入れる」そんな、ウェスト夫人にとっての当たり前を見せつけられるエッセイ集。はじめは、ゆるゆると読んでいたのだが、どんどん彼女に惹きつけられていく私がいた。彼女...
「人のセックスを笑うな」の読書感想文 「人のセックスを笑うな」というタイトルが、一体どういう意味なのか、タイトルから内容が全く思い浮かばない所に、興味を惹かれて読み始めた。専門学生の主人公みるめと、既婚の学校講師ユリの禁...
幼馴染だった男女の切ない別れと再会を中心に、必殺剣を繰り出す主人公の生き方がぐっと来ました。一番心に残ったのは、父が責任を取って、切腹をしたときの父へかける言葉で「自分を生んで育ててくれてありがとうございました」と言えな...
本書を読んで感じたことは、「今、この本が出版されている」事への衝撃である。「老害」という言葉がある。これは、国の財源を食いつぶす存在として、あるいは社会に迷惑をかける存在として、高齢者を「害」としてみなしている若者が作っ...
“泣けるホラー”を得意とする作者の二冊目の本である。ホラーと云えど怪奇性や恐怖性はかなり薄く、怖い話が好きな私はいささか物足りなさを感じるが難と云えるものはそれくらいで、ストーリーや登場人物(動物)の心理描写などキメ細か...
「鳥の目」この言葉についてスポットを当てていこうと思う。そもそもこの本でいう「鳥の目」とは、視野や視点を広くもち、色々な角度から物事を捉える能力のことである。そうすることによって考え方や思考法に幅が生まれて、偏った固定観...
読んでいる間じゅう、そして読み終わってからも、有難い説教だったという印象は変わらない。それどころか、期待していた以上に学ぶことの多い一冊だったと思っている。 では具体的に、僕はこの本を読んで何を感じて何を学んだのかという...
「けむたい後輩」の読書感想文① 「後輩」の真実子は女子大の1回生。偶然、ひとつ上に少女の頃に愛読した詩集の著者である「先輩」に出会い、憧れ、一途に想っている。この真実子ちゃんは可愛いん。天真爛漫だけれど、真面目、集中力が...
「営繕かるかや怪異譚」の読書感想文 私は、怖い話が大好きで、そして大嫌いである。矛盾していると思われる方は、遊園地の絶叫マシンを想像してみてほしい。乗りたくて長い行列に並んだのに、いざ乗り物が動きだすと、「嫌だ、もう降り...
自分の中の良心について、こんなにも考えさせられる本は、今までなかった気がする。何かをしてはいけない、と思う気持ち。誰かと言い争って、その相手を傷つけてしまった後、「もう少し言い方を考えれば良かったな」「さすがにきつく当た...
私は子供が主人公の本を読むのが好きだ。昔から興味があったのはお金持ちのお嬢様が主人公の話だが、その中でも特に風変りな作品がある。それはフランシス・ホジソン・バーネットの「秘密の花園」だ。私が抱いていたお金持ちのお嬢様は幼...
「ワンダー Wonder」の読書感想文 ワンダーを読んだ。小学5年生の息子のために図書の推薦本ということで申し込みをしたら当選したため手元に来た、というのがはじまりだった。推薦本ということだったけれど、フィクションなのか...
「笑うハーレキン」の読書感想文 人間の弱み、そして目標、はたまた夢を持ち続けられる人間の強さを再確認した一冊となった。 ハーレキンとは道化師のことだ。この作品を読んだとき、人は誰しも仮面を被って生きているのだな。と改めて...
「蜜蜂と遠雷」の読書感想文① タイトルからは想像できなかった物語は、初めの数ページで幕を開ける。目次には曲目の題名ばかり。そしてピアノコンクールのプレイリストの羅列。正直クラシックには精通していないのでこの物語を楽しめる...
タイトルだけを見ると勘違いしてしまうかもしれないが、本書は、体験談ではなく、社会制度の不備を嘆く啓蒙書ではない。障害者とセックスとの関わりを描いたノンフィクションだ。はじまりはうぶな方にはショッキングだと思う。 &nbs...
不器用な画家青年、竹谷に共感。本書には主な登場人物が3人いる。「気むずかしく孤独で貧しいが、天賦の才能溢れる竹谷」という青年、「紳士で金持ちであり、画家として腕のすぐれた山根」、そんなふたりの芸術家青年が心を寄せる美少女...