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読書感想文「南極越冬隊 タロジロの真実(北村泰一)」

私はこの小説の前に1983年公開の南極物語を見た。私の父が高倉健さんが好きなので、父と一緒に見に行った。それからはよく船の宗谷を見学に行ったり、船の科学館に行ったりした。それから大人になってから、2011年に放送した木村拓哉さんのドラマ南極大陸 神の領域に挑んだ男と犬の物語 を見た。映画とドラマの両方を見たので、原作の小説も気になったので読む事にした。
 
南極やオーロラについては、素人の私にとっては『オーロラが綺麗だから、見てみたい。南極は寒いんだろうな』という単純な発想しかなかった。現代でも南極に行く事は大変難しい事なのに、当時はもっと大変な事だったのだろうと思う。南極に行くだけで大変なのに、更に南極で暮らすという事は人間にとっても犬達にとってもどの様な精神力だったのでなだろうか、私には想像もできない。
 
辛い、大変というような言葉では表現できないと思うが、その中での犬飼は達の役割は大きかったと感じる。遊びに行っているのではないから犬達の訓練や躾など、一般的にペットとして飼っている場合の人間と犬との関係とは違っている。しかし、人間も犬達も極寒の土地での生活の中で支えあう気持ちがうまれるように思う。だから、一緒に生活して過酷な仕事もできるのではないかと思える。
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お互いに大切の存在だからこそ、犬だけを南極に置いて帰国する時の思いは本当に辛い事だったのだと思う。自分の判断で犬を置いてきたのではないのに犬係としての責任をどれだけ強く感じて、どれほどに自分を責めたのだろうと考えると、本当に悲しくなる。
 
また、南極にいる間は越冬隊をまるでヒーローのように応援していた日本中が、犬を置いて帰国した途端に、まるで犯罪者のように差別するなんて日本人の特徴が表れているように思う。それでも犬の為に、また極寒の南極に行く強さもまた、日本人の特徴なんだと思える。
 
犬の強さにも感動した。例え、寒さに強くてもよく犬達だけで生きていられたと驚いた。誰もが犬の命を諦めていた分だけ、犬と再会して一緒に帰国した喜びは大きいと思う。犬と人間の精神力の強さ、諦めない強さは私もそうだか、現代の人間には少なくなってきたのかなと感じた内容だった。
 
(40代女性)
 
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