読書感想文「これは王国のかぎ(荻原規子)」

この本は児童書なので読みやすいが、内容はとてもしっかりしていて読み応えがあるものだった。この本を読んで子供向けの本であるのにも関わらず大人の私でもひきこまれてしまう内容だった。

 

世界観が大きいがしっかりまとまっている印象だ。アラビアンナイトの世界を題材にした物語を持ってくるところがロマンチックだと思った。アラビアンナイトや中東のことをあまり知らなかったが、この本を読んで知りたいと思い千夜一夜物語を読んだり、歴史について調べたり、旅行にも行った。

 

自分の行動力にびっくりさせられた。アラビアンナイトの世界に飛ばされそこで魔法のランプの妖精になってしまう主人公ヒロミの悪戦苦闘っぷりがコミカルに描かれていてとても笑えるものである。もし自分がヒロミの立場だったらきっと同じ慌てっぷりをする、もしくはもっと悲惨なものだったに違いないだろう。

 

 

 

物語を読み進めていくうちに当初めそめそ成長をとげていく姿に感動、ワクワク感を覚えた。また読者の自分もとても勇気づけられた。ヒロミも悪戦苦闘しながらこれだけ成長できるのだから、一生懸命仕事をすれば自分も成長できるはずだと思えた。社会人一年目で不安を抱えながら仕事をする自分を奮い立たせる一冊だった。挫けそうなときこの本に助けられたのでとても感謝している。

 

登場人物一人ひとりの個性がとても豊かなものである。普通一般の登場人物が出てこない。そこにまた魅力を感じた。好きなキャラクターはハールーンという王子。王子でありながら自由奔放な性格である。戦闘シーンがとてもかっこ良い。この本を読むとハールーンに恋をしていまう。そしてハールーンに会いたいがためにこの本を何回も何回も読んでしまう。現代にもこんな男性がいたらいいのにと思う。

 

ディズニープリンセスの物語はロマンチックでとても甘ったる印象をうけるので苦手である。この本の物語はロマンチックな部分もあるが一筋縄ではいかない、そしてミステリアスな部分もあり甘ったるい恋愛模様ではなく胸がきゅんとくるものなので自分はこちらのほうが好きだ。

 

最後綺麗に収まっているように見えるが自分は少しもやっとした、また切ない気持ちにさせられた。そういう部分があるからずっと印象に残る物語なのかもしれない。

 

(20代女性)

 

 

 

 

これは王国のかぎ (角川文庫)
荻原 規子
KADOKAWA/角川書店 (2016-03-25)
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