読書感想文「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?(山田真哉)」

身の回りの全ては数字が関わっている。数字を知ることは、その奥にあることを想像し、知ろうとすることだ。わたしがこの本を読んで最初に持った感想である。著者はさおだけ屋、高級料理店、割り勘などなるだけ身近でわかりやすい例を用いているが、この他にも似た例を探そうと思えばいくらでもあるだろう。
 
私たちは普段何気なく全てのものを見て、全ての行動をしている。しかし、この作者はその何気ないこと対して(時には体当たりで調べながら)「経済」「数字」という視点から切り込みを入れている。その結果、私の世界は広がった。
 
「不思議だな。何でだろう」「まあいいか」から、「こうではないか。いや、こうではないか」と、考えを巡らせるようになった。無駄な事と言う人もいるかもしれないが、私にとってこれは大きな差だ。一つのものの後ろにある世界が見えるようになったからだ。
 

 
 
数字と言うものは一見難しそうに見えるが、どちらも結局はツールに過ぎず使いこなしてこそ初めて意味がある。この社会の中は数字に溢れているが、これを使いこなせている人がどれだけいるかは疑問が残る。数字を知ることは、数字を使いこなすことの第1歩だし、その中から利益や損失などの経済的な面も見えてくる。
 
それは学校の数学では決して学べない、生きた学問だったし、生きていく上でとても重要なことだというのはすぐに分かった。また、「深く考える」ことの大切さを知ることもできた。「まあいいか」とだけで済ませ、考えることをしなければ確かに生きる上では楽かもしれない。しかし、それでは結局物事の上辺しか見ることが出来ず、下手をすると騙されることもあり得るだろう。
 
そこで「ちょっと待て」と考えることで、本当に与えられた情報が正しいか、最初に抱いた印象が間違っていないか確かめることができる。合っていればそれでいいし、間違っていれば修正すればいいし、どちらでもなければより理想的な方向に持って行くことができる。そうした努力には必ず大小の労力が付いて回るが、深く考えず流されるままにするよりは確実に私の人生を良くしてくれると信じている。
 
私は今まで「数字の学習」と言うと学校で習った「数学」が出てきていたが、この本を読み、本当の「数字の学習」というのは「数字を切り口に、そこから繋がっている未知の世界について想像し、人生を豊かにするためにそれを活かすこと」だと認識を改めさせられた。
 
私たちの身の回りには数字以外にも「よくわからないが、ついつい従ってしまうもの」が多々存在する。それらに対して、「本当かどうか深く考える」という習慣が身に着いたことが、この本を読んだ最大の収穫だ。
 
(30代男性)
 
 
 

 
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