「雨ニモマケズ」の読書感想文②
宮沢賢治の雨ニモマケズは誰しも一度は目にしたことがあると思う。これを読んだときに、こんな生き方ができたら、かっこいいなぁという思いと、実際にはなれないだろうなぁという両方の思いを持った。そして、これを書いた宮沢賢治もその思いを持って書いたのだろうなと思った。
暑さにも、寒さにも負けず、欲もなく、少しのご飯を食べて、自分を犠牲にして人のために尽くす。そして、見返りを求めない。そこまでできれば、人間ではなく神様ではないだろうか。人間はどうしても欲張りな生き物である。今持っているものに満足できず、あれも欲しい、これも欲しいと思ってしまう。そして、他人が持っているものに対して羨ましいと思ってしまう。
人間のもっとよくなりたいと思う欲は、努力につながり、それが発展につながるため、必ずしも悪ではない。しかし、あれも欲しい、これも欲しいと思い、自分さえよければいい、他人のものまで欲しいと思ってしまうと不幸になってしまう。誰もがそんな考えを持ってしまうことで、争いがおき、それが戦争にまで繋がってしまうのではないだろうか。
雨ニモマケズは日本人誰もが知っている作品である。それは、きっと、日本人に雨ニモマケズの人物のように、他人の幸せのことを考えて動ける人になって欲しいという思いからきているのだと思う。幸せな人は、たくさんのものを持っている人ではなく、今持っている小さな幸せを幸せなことだと思える人であると思う。
そして、それと同時に、その幸せをみんなで分かち合いたいと思える人だと思う。反対に、不幸な人は、自分の幸せに気がつけず、もっともっとと欲張って、他人の分までとろうとする人であると思う。もちろん雨ニモマケズの人物のようになれる人はいない。
けれど、欲が少なく、他人のために動けるようになりたいという気持ちを持っていることで、少しでも、そこにたどり着ける気がする。そして、そのことが、結局幸せになれる方法ではないかと思う。宮沢賢治の雨ニモマケズを読むことで、幸せな生き方とは何かを考えさせられた。
(30代女性)
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